風呂上りに自室へ戻るマガルの足取りは、いつもよりも軽やかで弾むように歩いていた。 いつもより少しだけ鼻の穴が広がり、意気揚々としている。 何か特別な良いことがあったというよりは、何も悪いことがなかったという言葉が一番ピッタリくる表現だと思う…
────────────────────────── 「ありがとうございましたぁ。」 気の抜けた声が聞こえ顔を上げると、いつのまにか店内には客が私一人になっていた。 時計の針は19時を指している。 レシートを見ると支払時間が16時と書いてあるから、3時間ほど読書に熱中してい…
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